2012/03/28

エリオとキャロのデート大作戦!「作戦その五、終わるの!? デート!」

 フフフ、懐かしいですね……。コンちゃんのサイトでSS投稿作家として部位部位言わせてた頃の作品ですよ!
 なに? ブイブイいうほど大した活動してないだろうって? すいません、言ってみたかったんですorz
 ともあれ、インコグニートさん、こんな感じでよろしいですかー?
 以下、続きからー。





 時間の流れとは、時として残酷なほどに人を追い立てる。
 エリオとキャロが気がついたときには、もう太陽が西へと傾きかけていた。

「あ………」

 キャロがそのことに気がついて、一瞬さびしそうな声を出した。

「………もうすぐ、帰らないとね」

 エリオも同じような表情で、キャロと同じ方向を向いている。

「うん………」

 キャロは少しうつむいて、そしてすぐに顔を上げて、一台のアトラクションのほうを指差した。

「じゃあさ、エリオ君。最後にあれ、乗ってみようよ」

 エリオがキャロの指差したほうを振り向く。

「………うん、いいよ」

 そして一つうなずいて、キャロの手を引いてそちらのほうに歩き始めた。
 二人が向かう、最後のアトラクション。
 巨大な円を描く、そのアトラクションの名は。



 観覧車。





エリオとキャロのデート大作戦!「作戦その五、終わるの!? デート!」





 ゆっくりと身体の浮いてゆく感覚が、二人の乗っている空間を支配する。
 そして窓から映る視界は、だんだんと普段お目にかかれないものへと変わってゆく。

「………今日は、楽しかったね」

 離れてゆく地面を見つめながら、キャロがポツリとつぶやいた。

「うん、そうだね」

 エリオも同意するように、うなずいた。

「前にお出かけしたときよりも、たくさん遊べたね」
「そうだね」
「最初に入ったお化け屋敷、すごく怖かったね」
「で、できればもう思い出したくないかも………」

 その時の様子を思い出して顔を青くするエリオ。
 そんな彼の様子を見ながら、キャロはクスリと笑った。

「うん。そうだね」
「でもその次のジェットコースターは楽しかったな」
「あうっ………」

 エリオがいじめっ子の表情でそういうと、今度はキャロが顔を青くした。

「僕はもう一度あれに乗りたいけど、キャロはどう?」
「あうぅぅぅ………。エリオ君のイジワル………」

 キャロは泣きそうな表情で頬を膨らませる。

「あははは。ごめんごめん」
「うー………」
「それで、次に乗ったのはなんだったっけ?」
「ん~と………。たしか栓抜き付き回転振り子蟹だったと思うよ?」
「いまだに納得できない。どんな乗り物だったんだアレ」

 思わずうめくように額に手を当てるエリオ。
 世の中には理解できずとも存在するものがある。そんな一例を見せられた気分なのだろう。

「それで、その後は………」
「たしか羽休めの草原でキャロの作ったお弁当を食べたんだよね」
「あ、うん………」

 そういうと、キャロはと単に申し訳なさそうな顔になった。

「どうしたの?」
「エリオ君、ごめんね?」
「?」

 何故謝るのだろう?
 そう考えていると、キャロはさらっと白状した。

「あのお弁当、実はほとんどアイナさんに作ってもらったんだ………」
「えっ、そうだったの?」

 エリオが目を丸くすると、キャロはひたすら恐縮そうに縮こまった。

「うん………。れ、練習はしてたんだけど………」
「そうだったんだ」

 と言われても、味などほとんどわからなかったりするエリオ。
 と、キャロが突然とんでもないことを聞いてきた。

「それでね、エリオ君。どのおかずが一番おいしかった?」
「ぴょっ!?」

 驚きのあまり、変な悲鳴が飛び出した。

(そそそそそそ、そんなこと言われてもぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!??)

 羞恥心とか男心をくすぐるしぐさとか、その他諸々のせいで一切覚えていないのですが。
 何とか答えをひねり出そうと、不意に思い出せる味があった。
 喉に引っかかってなかなか後を引かないくせに、妙に味はよかったあの食品。

「さ、里芋の煮っ転がしかなー?」
「里芋の………」

 そうエリオが言うと、キャロはうつむいてしまった。
 はずしたか!?とエリオが戦々恐々となっていると。

「よかった~!」

 キャロが泣きそうな笑顔という器用な表情で顔を上げた。

「里芋の煮っ転がしは自然保護隊にいた頃にミラさんに教えてもらってたから、唯一うまくいく料理だったんだ~」
「そ、そうなんだ」

 あれで成功なんだ、と言う一言は意地で飲み込んだエリオ。

「それでその後は………」
「うん。コーヒーカップに乗って、思い切りカップを回したよね」
「キャロが自分にブーストかけてね………」
「それから、メリーゴーランド!」
「一つの馬に二人で乗せられたんだよね」
「うん。あれは恥ずかしかったなぁ」

 二人で照れたように笑いあう。

「楽しかったね」
「うん。楽しかった」

 そろそろ、観覧車も頂上部に到達したのだろうか。
 ずいぶんと夕日が近くなっていた。

「でも、もう終わりなんだよね」

 キャロは、わずかに悲しそうな色を表情に出した。

「どんなに楽しくても、いずれ終わりが来ちゃう」
「………」
「どうして、終わっちゃうのかなぁ………。こんなに、楽しいのに………」

 キャロは悲しそうに言うと、窓から外を眺めた。
 その横顔は、何かに耐えるような表情をしていた。

「………永遠なんて無い。みんないずれは、変わっていく」

 エリオは、そんなキャロの横顔を見ながら、尊敬する教導官の言っていた言葉を思い出した。

「楽しいから終わりが来るんじゃなくて、終わりが来るから楽しいんじゃないかな?」
「え?」

 キャロがエリオのほうを向いた。

「確かに今日は楽しかったけど、ずっと今日と同じことを繰り返してたらそれは楽しいのかな? きっとそのうち飽きちゃうんじゃないかな?」
「………」
「楽しい時間に終わりが来るのは、きっとそれが楽しかったからなんだよ。楽しかったその瞬間にお別れをして、次のもっと違う楽しい時間を過ごせばいいんだよ」
「もっと違う、楽しい時間………」

 反芻するようにつぶやくキャロに、エリオは笑顔で続ける。

「今度はさ、フェイトさんやアルフやスバルさんやティアさんと一緒に来よ? そしたら、もっと楽しくなるよ」
「………うん!」

 キャロは笑顔でうなずいた。

「あ、もうすぐ終わりだね」

 エリオは下を見ながらそう感じた。
 後五分もすれば、地上に帰れるだろう。

「………え、エリオ君」

 そうしていると、キャロが不意にかすれるような声で名前を呼んだ。

「なに?」
「あ、あのね? ちゃ、ちゃんと、今日が終わったって、その、証拠が欲しいな………」
「え?」
「だから………」

 戸惑うエリオにねだるように、キャロは瞳を閉じてそっと唇を上向きに突き出した。

「キス、してください………」
「―――ッ!!??」

 頭が沸騰したんじゃないかと思った。
 灼熱する思考は、今見えている状況がけして幻ではないと伝えていた。

(だ、で、が、きょ、め、みゅ、きゅ、ぺっ、ちょ!!!???)

 本人の言語機能は崩壊しているようだが。
 ひたすら困惑し、恐慌を起こし、盆踊りの親戚のような動きをするエリオ。

(キャロさん!? 僕たちはまだ子どもで、そもそもキスなんかしたら子どもが、いやでも合意の上ならいいって隊長もいって、しかしフェイトさんがそういうことはまだ早いと、ああでもヴァイスさんが言うには)

 混乱する思考は、今度は理性という名のブレーキを掛け始める。
 が。

「エリオ君………」

 不安そうな少女のつぶやきと。
 わずかに震える彼女の身体。
 それを見て、エリオは思考が冷静になるのを感じた。
 ………いや、冷静になったわけじゃないだろう。
 これは。

「キャロ………」

 覚悟が、決まったのだろう。
 エリオは目の前の愛おしい少女の肩にそっと手を置いた。
 小さく肩が震えるのを感じた。
 それは驚きか。恐怖か。それとも、歓喜か。
 それを図るすべのないエリオは、緊張で震える自身の身体を悟られぬように、慎重に少女の顔に自分のそれを近づけてゆく。
 近づいてゆくたびに閉じられてゆく己の目蓋。
 やがてお互いの吐息すら感じられる距離となり。

「―――ッ!」

 キャロの全身がギュッと強張り。

「お客さーん。終点ですよー」
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!????」」

 横合いから唐突に聞こえてきた声に、互いの身体を突き飛ばして一気に距離をとった。
 観覧車の出入り口から極上の笑顔を見せる従業員さんを、二人とも泣きそうな顔で見ていた。

「お二人とも熱いねー。でも、このままだと二週目に突入しちゃうから、降りてくれないかなー?」
「「はい………」」

 ひたすら恐縮しながら降りるエリオとキャロ。
 始終ニヤニヤニヤニヤーと顔をゆがませる従業員さんの視線がヒジョーに痛かった。

「………」
「………」

 なんとなく、空気が重い。
 でも、奇妙な居心地のよさも感じていた。

「………帰ろっか?」
「………うん」





 促す少年に、少女は一つうなずいて。

 お互いの手を握り締め、ゆっくりと家へと帰る。

 けして手を離さないように、ぎゅっと手を握り返しながら。

 家路に着くまで、ずぅっと………。










凶介「イメージCV松本保典!」
久遠「くぅ、いめーじしーぶい平野綾!」
作者「出番がなくても忘れないで上げてください(笑)」
凶介「笑うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(号泣)」
久遠「くぅ?」










 そこは、戦場だっただろうか?
 否、戦場など生温い。
 そこは………。



 地獄だった。



 魔力弾。砲撃。一瞬の隙を突く斬撃。骨を砕く打撃。
 必殺の威力を持った一撃が、縦横無尽に結界の中を駆け抜ける。
 生半な魔導師が参戦しようなどと血迷えば、まさに骨すら残さず消し飛ばされる。
 嗚呼、しかし。だが、しかし。
 誰が想像しえようか?
 この惨劇。この地獄を生み出したのが。
 たった二人の魔導師などと………。

「なぁぁぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「フェェェェェェイィィィィィィィトォォォォォォォォォォォォちゃぁぁぁぁぁぁぁんんんんんんっ!!!!」

 互いの相棒がガキンッ!と組み合う。
 すでにフレームがガタガタになっていて、二機のデバイスは沈黙を続けていた。

「はやてに力を貸すのならぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! なのはだって容赦はしなぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
「なぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! 今のなのはは誰にも止められないのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 バキィン!!

 甲高い音が響き渡り、即座に距離をとる二人。
 なのはのアクセルシューターが詠唱無しで飛び出し、フェイトのザンバーが音速を超えてそれを斬り裂く。

「エリオとキャロの純潔はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 私がぁぁぁぁ、まぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉぉぉぉぉるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
「ユゥゥゥノくんとのぉぉぉぉぉぉぉぉ!! しっぽり大人のデートがかかったこの任務ぅぅぅぅぅぅ!! 失敗するわけにはいかない!! いや!! 失敗などありえないのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 エゴとエゴのぶつかり合い。
 醜い言い争いでしかないそれは、何故か奇妙な魅力を感じずに入られなかった。

「ってゆーかザフィーラ!? あなたさっきから何変なナレーション入れてるのよ!?」
「いや。正直こうでもせんと正気が保てん」
「いやですぅぅぅぅぅぅぅぅ!! リインは、リインはまだ死にたくありませぇぇぇぇぇぇぇぇぇんんんんん!!!!」

 ブツブツと虚ろな目でつぶやくザフィーラに、必死の形相でツッコミを入れるシャマル。
 なのはの援護ではなく結界の補強に回ったはずのリインは、何故か死に掛けていた。
 まあ、ぶっちゃけこの場にいるだけでプレッシャーで圧殺されるだろう。普通の人間は。

「なのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」
「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYRAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!」
「いかん、刻が! 刻が止まるッ!?」
「字が違うわよザフィィィィィィラァァァァァァァァァ!!??」
「はやてちゃんヘルプミィィィィィィィィィィィィィィ!!!!」

 猛撃と絶撃のラッシュ。
 なにやら背後にいらん亡霊が浮かび上がっているような気がするが、きっと気のせいだ。
 覆面被ったピザ屋のおっさんと、砂糖樽(瓶ではなく樽)を抱えた女性提督に見えるのはもっと気のせいだ。

「全・力・全・壊っ!! スタァァァァァァァァァァァァァライトォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!」
「来・迎・一・閃っ!! プゥゥゥゥゥゥラズマザンバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」
「字がぁぁぁぁ!!?? 字がちがぁぁぁぁぁぁぁぁうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!???」
「しゃべるなシャマル! こちらに、こちらに奴らが気がつくぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
「アインスおねえちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!! 今そちらにツヴァイが向かいますからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 もはや収拾のつかぬ事態に、それでも決着を付けんと二人の魔導師は、己の最高の技を開放した………。

「「武零威架亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜!!!!!!!!」」
「「「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!????」」」

 その瞬間。クラナガンの一部地域では小規模次元震が観測されたとかされなかったとか。
 南無。





 そしてその様子をモニターで眺めていたグリフィスは、ホワイトアウトしたモニターを放り出して己の上司へと回線を繋げた。

「あー、八神部隊長。クラナガン一部地域が結界破壊により崩壊。至急事態の回収を………」
『……(ツーツー)……』
「部隊長? もしもーし」

 どうやら逃げたらしい。
 ご丁寧に電話機のアノ音まで用意して雲隠れしたようだ。

「あー、微笑ましいねぇ」
「本当ですねー」
「そしてうらやましいですー」

 などと現実逃避気味にエリオとキャロの様子を観察するロングアーチスタッフを眺めながら、グリフィスはそっとため息をついた。

(まったく。とんでもない一日になったな)

 一日中、チビッ子カップルの後をストーカー紛いに追いかける羽目になったし。
 結局クラナガンが崩壊しかけるし。
 散々な一日だった。

(でも………)

 それでもグリフィスは、今日という日が最悪の一日であったと断じることはできなかった。

(こんなに遊んだのは久しぶりかな)

 チビッ子カップルの追跡という名目で動き回ったユニスタのアトラクション。
 管理局に入局してからは、特にそういった施設で遊ぶ機会はぐんと減った。

(それに、シャーリーとこんなに一緒にいるのも、ね)

 こめかみから一筋の汗を流しつつ、ひたすら笑顔を取り繕うとしている幼馴染の横顔を見ながらそんなことを思う。
 はやての副官として働くグリフィスと、デバイスマイスターとして辣腕を振るうシャーリー。
 職場は同じであっても、早々顔を合わせる機会はなかった。
 そういう意味では、今回の作戦を思いついた部隊長と、その機会をくれたエリオとキャロには感謝だろう。

「あ、もう降りてくるみたいだねー」
「ですね」
「結局キスシーンはなしかー。残念だなー」

 無念そうに観覧社内に仕掛けておいたCCDカメラの画面から目を放すシャーリーとロングアーチスタッフ。
 夕日に照らされている彼女の横顔を見ていると、グリフィスは自分でも気がつかぬうちに行動をしていた。

「シャーリー」
「なに? グリフィ―――」

 いつの間にか開いてしまった身長差を埋めるように、少しだけ腰をかがめ。
 瞳を閉じて、彼女のそれに自分の唇を重ねる。
 ただ触れ合わせるだけの幼いそれは、十秒くらい続いただろうか。
 そっと唇を離すと、まず視界に入ったのは、ぽかんと魂の抜けた様子で自分を見つめるシャーリー。
 視界を転じてみれば、ほうけたようにこちらを見つめるアルトとルキノ。

「………」

 なんとなく失敗したかな?と気まずい思いで頭を掻いていると。

「バ………バカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!???」

 シャーリーが涙目になりながら、駄々っ子パンチで攻撃してきた。

「ごめ。ごめ。マジ。ごめ」
「もう少し雰囲気とか、シュチュエーションとか、初めてのときとか、そういうのを考えろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 叩かれるがままになりながら、グリフィスは情けない反論を試みる。

「大丈夫。僕は初めて」
「私だって初めてだバカタレェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!」

 パンチのスピードと威力が上がった。
 視界の端では「見ましたかリリエさん!?」「見ましたわクラエッタさん!」などとどこの奥様会議だといいたくなる、興奮した二人の様子が窺える。
 しかしこのまま叩かれっぱなしというのも情けない。
 やむなくグリフィスは己の切り札を切ることにした。

「今ここでくたばれ、このヘンタ―――」
「でもさ。僕はシャーリーのこと、好きだから」

 ガチンと音を立てて固まるシャーリー。
 ピタッと声も立てずに静まり返るアルトとルキノ。
 グリフィスはそんな三人を置いて、背中を向けて一目散にその場を離脱した。

「………ハッ!? 逃がすか―――――――ッ!!!!」

 逃げ出したグリフィスをどこからか取り出した鈍器を振り回しつつ追いかけ始めるシャーリー。
 その後を「これは見逃せませんね、リリエさん! 青春ロードまっしぐらですわ!」「ええ、もちろんですわクラエッタさん! カメラ残量もバッチリです!」と言いながらカメラを構えて撮影開始の二人。

「ごめーん! ほんとごめんー!!」
「許すもんか――――――――!!」

 終いにゃ本気で泣きだした幼馴染を、肩越しに見つめながら。
 グリフィスはどうやって頑固な幼馴染をなだめるか、楽しそうに考え始めた。





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